| 【274】Gravity～PerfectEnergy～ / 松尾 哲 |
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曲を作り始めたころはコンセプトはなかったのですが、
こんな世の中ではありますがきちんと地に足をつけて歩いていきたい。
そんな重みの（重力を感じる）あるタイトルをまとめました。
ハードロック調からバラード調まで一曲一曲みなさんの”何か”に
深く刻み込まれることを願ってそんな気持ちで作ったアルバムです。
HPや投稿先でたくさんの応援をしてくださったみなさんのEnergy感じながら作成した、
２００４年の私のPerfect Energyです。これからも、よろしくお願いいたします！！
収録曲：1.Dream Express 2.Midnight Fear 3.Gravity 4.壊れた月
5.Passion～Gravity Version 6.閃光Ⅱ 7.Meditation～Gravity Version
8.星屑 9.聖なる大地
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ライナーノーツ
聴くと気付く事だが、松尾氏の世界観は壮大なスケールを感じさせる。
ギター演奏のテクニックは某インディーズサイトでも定評のあるように言う事は無い。
最近の若いギターリストは非常に上手い人が多いと思うのだが、
彼らにも聴いて貰いたいのが本作だ。上手いだけでは出来ないサウンドになっているからだ。
1曲目から最後の曲までを通して言える事は、どことなくラフなプレイが
曲全体のグルーブを作り出していると言う事だろう。
先ほど書いた「上手い若いギタリスト」は、それこそMIDIで上手く打ち込みをしたかの
ごとく、正確なプレイをしていると思うのだが、松尾氏のプレイは、曲の中で
「どのタイミング」で「どの強さ」で弾くか、それが細かくグルーブを創り出している。
「曲の中で」とは書いたが、少々突っ込んで書けば「フレーズ」ごとに感じる事さえ出来る。
これはリズム音痴や演奏が雑と言う訳では無く、松尾氏本人の生きるリズム・バイタリティ
それこそ、松尾氏自体が本作の中に存在していると言う事だ。
ギターと言う、ある程度音の想像が付く楽器で（言わば声以外の音で）
本人が存在している事を感じさせる演奏は、とても模倣する事は出来ない、
世界感となり、そしてその曲の素晴らしさが壮大なスケール感をもたらすのだろう。
ただ正確に弾く事は、誰にでも練習さえ積めば出来る事だろう。
もちろん松尾氏の演奏に一点の曇りも見当たらないが、世界感の中に奏者自身が存在する事は
その人となりが要求され、オリジナリティのソースにかなりの影響を与える。
その点、本作は確実に松尾氏が存在し、彼の存在なしに本作はありえないと断言しよう。
そう断言できる作品のいかに少ない事か！
そして、その世界の中にあなたが触れる事が少しでも出来たなら
松尾氏の作った世界を体感する事が出来、別の世界を知る事が出来る。
その体験は、人間にとって素晴らしい経験となりうるものだろう。
そして、その受け入れ口が広いから、「壮大なスケール」を感じさせるのである。
辰己象三 |
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